A Movie of Science

2016/10/07

衛星探査機ロゼッタの任務完了



 2004年に欧州宇宙機関(ESA)の打ち上げた「ロゼッタ」の任務が完了し、調査対象のチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に落下した。「ロゼッタ」は小型探査機「フィラエ」を彗星に直接着陸させて彗星表面の物理学的な特性を直接探査したほか、さまざまな科学データを地球に向けて送信した。
 奇妙な形をしたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星だが、その形がどのようにして形成されたかも詳細に研究された。太陽系の中で初期の頃から物質の変性を受けていないとされる彗星の状況をここまで明らかにしたのは、人類史上初めての成果であった。ロゼッタの詳細は、ESAのホームページに掲載されている。ESA提供のアニメーション。



2016/09/30

エウロパの最新状況


 NASAの発表によると、ハッブル宇宙望遠鏡の観測結果から、木星の衛星エウロパには地表下に液体の水が存在していることが明らかになった。氷の星と考えられていたエウロパに液体の水が存在することは2003年にも示されてきたが、今回の研究では地表から 200キロメートルの高さまで水が噴き出している状況が明らかになった。
 これらの研究から、エウロパの地表下には海がある可能性も指摘されており、NASAはエウロパに向けて探査衛星を打ち上げる計画も立てている。NASAの提供によるニュース映像。


2016/03/11

アジア各地で皆既日食


 東アジアでは3月9日(水)午前、日食を観測することができた。南方の太平洋上では皆既日食となり、日本では太陽の一部が欠ける部分日食を観測できたが、日本列島は雲に覆われ、観測できた人は少なかったのではないだろうか。
 日食は太陽と地球の間にちょうど月が入ることで、太陽の一部または全部が月に隠される現象である。太陽の実際の直径はおよそ140万キロメートル、月の実際の直径は およそ 3, 500キロメートル。まさに桁違いの大きさだが、地球から見たときの太陽と月はほぼ同じ大きさに見える。この偶然により、地球に住む我々は皆既日食や金環日食を観測する機会を得られる。
 今回の映像は、皆既日食を観測できたインドネシアからのBBCによるニュース映像。


2016/02/19

重力波を検出!


 アインシュタインが提唱した「相対性理論」。この理論はこの世界のさまざまな現象を説明してきたが、今なお、間違いがないかが検証されている。相対性理論の検証のために残された一つの現象が「重力波の検出」だった。重力波とは「時空のゆがみ」のこと。質量をもつ物体であればどんなものでも重力波を生み出すが、検出するためにはあまりに小さすぎる。
 宇宙空間には、ブラックホールなどの巨大な質量をもった天体が存在しており、そのような天体が合体した時、地球で検出できるほど大きな重力波が発生すると考えられてきた。今回、アメリカの物理学者たちは、13億年前に発生したブラックホールの衝突による重力波の検出に成功した。



2016/01/28

113番目の元素



 元素の種類はいくつ? 私が小学校で学んだ元素は 103種類であったが、現在その数は増えているとのこと。2015年12月、日本の理化学研究所に113番目の元素の命名権を得た。今回の映像は、共同通信社が提供したニュースを紹介する。
 この113番目の元素は自然界に存在しない。人間が人工的につくり出した元素に、テクネチウム、プロメチウム、それにウランより重い元素がある。113番目の元素もこれらと同様に人工的につくり出されたものだ。


2015/12/10

COP21 「2℃」の意味は?



 現在、フランス・パリでCOP21(国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議)が開催されている。この会議では、「世界の気温上昇を産業革命前から 2℃未満に抑える」ことが締結国間で合意できるかどうかが一つの焦点だ。2010年に開催された COP16 で、すでに「産業化以前からの世界平均気温の上昇を 2℃以内に収める観点から、温室効果ガス排出量の大幅削減の必要性を認識する」との合意が得られていた。COP21 では、2℃を明確に目標として定めることに意義があるとされる。
 ところで、この「2℃」にはどんな意味があるのだろうか。その意味を解説したニュース記事を紹介する。


2015/12/03

PM 2.5 って、どんなもの?


 ここ数年でニュースを賑わす「PM 2.5」。PM とは Particulate Matter(粒子状物質)の略で、粒子の直径が 2.5μm 以下のものを PM 2.5 と呼んでいる。PM 2.5 の粒子は非常に小さいため、呼吸によって空気を吸い込んだ時に肺胞などに取り込まれ、健康上の悪影響があると考えられている。
 この PM 2.5 がどれほど小さいか、またどのような形状をしているかを、BBCのニュース解説でわかりやすく紹介している。



2015/11/26

フィンランドの高レベル放射性廃棄物最終処分場


 原子力発電所で使われた使用済み核燃料は、高レベル放射性廃棄物とよばれ、処分方法が研究・検討されている。日本では使用済み核燃料は再処理を行う方針になっているが、この方針自体も議論となっている。再処理を行わずに、使用済み核燃料をそのまま地層中に処分する方法(直接処分)も研究されている。
 フィンランドでは、使用済み核燃料を直接処分することが決められており、「オンカロ」と名付けられた実験施設として建設してきた。フィンランド政府は 11月12日、世界で初めてこの場所を高レベル放射性廃棄物の最終処分場として建設することを許可した。実際の運用のためには、今後の環境に対する影響に関する認可や放射性物質の輸送に関する認可が必要となるが、地層処分に大きな区切りをつけたものとして注目されている。



2015/11/19

省エネスパコン 世界トップ3独占!


 スパコン(スーパーコンピューター)の技術進化は、まさに日進月歩。日本のスパコン技術も、アメリカの復活や中国の台頭により、一時は世界トップの座を譲っていた。スパコンの性能を示すものには、TOP 500 や GRAPH 500 など、いくつかのランキングが存在するが、日本の理化学研究所の「京」が 2015年11月発表の GRAPH 500 でトップとなった。スパコンを稼働させるには、計算中に大量に発生させる熱をいかにして抑えるかは大きな課題だ。計算機にとって、熱は計算機の熱暴走を引き起こすだけでなく、半導体の寿命を縮めるためである。
 一方で、スパコンの省エネ性能を示すための GREEN 500 というランキングがある。このランキングで、日本のスーパーコンピューターが1位から 3位までを独占するという結果を示した。



2015/11/12

中性子星の衝突


 太陽のように自ら輝く星は「恒星」と呼ばれ、これらの恒星はやがて、その質量に応じて最後は白色矮星・中性子星・ブラックホールのいずれかへと進化していく。宇宙には、非常に激しいエネルギー放出現象を示している天体があるが、中性子星どうしが衝突したと考えると、もっともよく説明できるものもある。
 この映像は、中性子星どうしが衝突するとき、どのような現象が起こるかを説明した映像である。アインシュタインの一般相対性理論で予想されている、時空のゆがみの変動である「重力波」が観測できるとされている。


2015/11/05

友だちには適切な範囲の数がある?


 ♫友だち何人できるかな〜、と小学校に入学前の子どもたちがよく歌うもの。あなたには、友だちは何人いるだろうか?
 さて、人間にとって友だちの数には最大の数が存在するという仮説が、ダンバー(Robin Ian MacDonald Dunbar)氏によって提唱されている。彼の仮説は「人間にとって100人から230人(平均で150人)が、それぞれと安定した関係を維持できる個体数の上限である」というものだ。
 人間だけでなく、ほかの生物にとっても、そのような個体数は決まってくるらしい。


2015/10/28

紙で指先を切ったとき



 今回紹介する映像は時事的とは言い難いが、しばしば私たちを悩ませる、「紙で指先を切る」という現象についての解説である。だれもが、この薄い紙で指先を切り、痛い思いをしたことがあるはず。しかも、紙で切った傷は、意外と強い痛みを伴い、治りにくい。なぜこのようなことになるのかが、わかりやすく示された動画である。
 「紙で指先を切る」という身近な出来事を、科学的な視点で見てみると、人間のからだの構造や紙の特性など、いろいろなことが見えてくる。


2015/10/21

Royal Society


 1660年に設立された、現存する最古の学会「王立協会(The Royal Society)」。ここには歴史的価値の高い、さまざまな資料が眠っている。現在では、情報検索と言えばインターネットで行うことが当たり前になっているが、インターネットが一般的になったのは、わずか20年ほど前のこと。それまでは、図書館などでは「カタログ」と呼ばれる収集物が書かれたカードを使って、目的の資料を探し出していた。
 王立協会のアルファベット順に並んだ収蔵品カタログの中から、最初のカード(A)と最後のカード(Z)、それぞれに書かれた収蔵品は一体なんだろうか。
 こうして目的の資料を探すことが当たり前だった時代を懐かしく思い返す人もいるだろうし、若い人は「こんな方法で探していたなんて」と驚くかもしれない。


2015/10/14

冥王星の空は青かった

 冥王星を探査するためにNASAが打ち上げた無人探査機「ニューホライズンズ(New Horizons)」は、2015年夏、冥王星に最接近し、さまざまな新発見が報告されている。冥王星は白い氷に覆われ、「青い空」が存在することが明らかとなった。空が青く見えるのは、地球と同じように大気に微粒子が含まれており、太陽からの光を散乱させているためである。この微粒子の成分は窒素ガスである。
 アメリカの天文学者、クライド・トンボーによって発見された冥王星は、地球からおよそ7.5億 km 離れたところにあり、ニューホライズンズは2006年1月に打ち上げられた。冥王星に最接近した後は、このまま太陽系の外側へ向けて飛び続ける。


2015/10/07

薬剤耐性菌


 抗生物質は、細菌感染症の脅威から私たちを遠ざけ、健康な社会の実現に大きく貢献した。1928年、フレミングによって青カビからペニシリンが発見され、その後、さまざまな抗生物質が発見・開発される一方で、抗生物質の乱用によって抗生物質の効かなくなってしまった細菌(薬剤耐性菌)が生まれている。今、薬剤耐性菌の恐怖は先進国のみでなく、世界中に広がっている。


2015/09/29

ハリケーンの内部構造


 今年は台風の発生数が平年より多く、日本にも多大な被害をもたらしている。台風を気象衛星「ひまわり」などで宇宙空間から撮影された写真はよく目にするが、ここで紹介されている映像は、台風(映像はハリケーン)内部の状況を3Dでシミュレーションしたもので、立体的な構造を知ることができる。



2015/09/15

ガリレオ衛星9・10号の打ち上げ(ESA)


 ESA(欧州宇宙機関)は、欧州で活用されるGPS衛星であるガリレオ9号と10号を 9月11日に打ち上げた。ESAでは2020年までに計30基の衛星を打ち上げ、GPSシステム「ガリレオ」
の正式運用を行う予定。このシステムの開発・運用にかかる経費は日本円にして約9,700億円にも上るとか。
 ESAでは、誤った軌道に投入されたガリレオ衛星を宇宙空間で修正し、正しい軌道に投入し直すという成果も上げている。